顧客マネジメントのガンジス
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例えば、次のような記事を書いています。
顧客名簿を更新する
顧客名簿の更新も、もちろん必須です。ただし、営業のためではありません。
連絡先が不明になると、交流するのが難しくなるからです。
たいてい、友人とはつかず離れず連絡ができます。友人とは交流するから、当たり前です。けれども、友人でも連絡がとれなくなると、だんだんと疎遠になります。それも当たり前ですよね。
お店と顧客との最終的な関係は、友人になるか、あるいは友人のような関係です。たまに、結婚します。顧客との距離感は経営者の方針ですが、交流を深めると自然とそうなります。
友人なら、連絡できるようにしておこう、となりますよね。同じなのです。顧客と交流を続けるために更新するのです。
更新を続けられるようにする
一度作った名簿が、日々の業務に紛れて更新されない。それを避けるには、正確に、簡単に、すぐに更新できる仕組みにします。
参照:顧客の連絡先が変更になったら、知らせてもらう(p.114)、顧客記録をすぐに見られる・共有できる(p.151)
顧客との対応・会話を記録する
対応記録とは、顧客の基本情報と取引記録以外での顧客に関する記録です。
顧客との交流を深め、友人のような関係・友人になるのは、主にこの記録によってです。
次のことが達成できます。
会話を深める
会話を深められます。深まった会話は交流そのものです。
記録する時、その内容について振り返ります。次回、この事を話そう、これについて聞こうと、前もって考え、書いておきます。次に会う前(会った時)に記録を読み、前回の続きから話をスタートできます。
家族のこと、趣味のこと、苦労していること、困っていること。その人にあった内容、その人が話したい内容、を会うたびに深めていきます。今日は良いお天気ですね、のような社交辞令だけでは、会話は深まりません。また、会うたびに同じことを聞くのでは、相手を気にかけていない・尊重していないと思われます。それを避けることもできます。
参照:顧客にあった雑談をする(p.32)
みんなで顧客にあった対応ができる
スタッフみんなで記録を共有します。すると、お店全体で、顧客への心遣いや顧客にあった話ができます。取引記録があると担当以外も対応できるように、対応記録があると、他の人も出来るのです。
後継者もすぐに交流を深められる
どういった顧客なのか、お店の後継者も分かります。後継者はスムーズに顧客と交流を深められます。お店が代替わりしても、顧客は、今まで通りに「分かってもらっている」と実感できるので、お店との幸せな関係を続けられます。
以上、対応記録で達成できる代表的な事です。
対応記録の書き方
自分が読むだけなら書き方は自由です。けれども、他の人と共有するなら、型(フォーマット)を決めます。
会話は、話題があちこち飛ぶので、その順序で書くとまとまりません。何が重要か、分からなくなります。
コールセンターでの対応記録は、次にする事・対応する事を分かりやすく書きます。また、短いから良いわけで無く、不足ない記録にします。内容が複雑で、長い文章でないと伝えられないなら、長く書けば良いのです。
私は、要にして簡潔、箇条書きです。自坊の住職は、御門徒について未来の子孫に詳しく伝えるため、文章量は多いです。
顧客管理ソフトでは、専用の入力欄を使います。例えば、交流が深まると、顧客から物を頂くことが増えるので。入力画面で「頂いた物」という欄に入力します。すると、次に会った時に、それを食べた・使った感想を伝えるのを忘れません。頂いた時のお礼で終わらず、その後も感想を伝えると、顧客に喜んでもらえます。
対応記録をつける理由
対応記録で、顧客と向き合う交流が深まります。深まることで、固定客・岩盤固定客が増えます。ただし、それは結果に過ぎません。
顧客を気にかけ、顧客を分かろうとする。つまり、顧客を尊重するために、対応・会話を記録するのです。